武道空手研究会 ~武術・ダンス・東洋医学~

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

実戦的意識〜止める事の難しさ〜

今年の稽古はじめ(2007,1,06)で、宗家が全力で寸止めした、打ち下ろしのハンマーパンチ。
自分の下顎に当たり、すごい音をさせたが、何の傷も無く済んだのは、改めて非常に高度なテクニックであると本日痛感した出来事があった。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

本日は今年初めての琉球古武術の稽古の為、下総中山の神明館道場へ。

少し早めに到着すると、前半の空手(国際松涛館)の稽古の真っ最中。
稽古始めでもあったせいか人数も多く、組手の稽古に熱が入っていた。
恵下浄尊館長から挨拶もそこそこに、組手に参加させられる。

「いやぁ丁度いいところに来たよ、木田くん。ちょっとMさんと軽くやってみたら。」
こちらのMさん、昨年末に初めてお会いし、館長にいきなり組手をさせられた方。
館長はごっつい組手をする人に必ず自分を紹介して、組手を勧めて下さる(笑)。

そんな中の一人、中国から日本に来たS君。
彼はロシア国境近くの新強ウイグル自治区出身で、二十代の若者だが、自力が日本人とは違う様な気がするほどのナチュラルなぶつかり合いの強さを持っている。
闘争心も一級だが、また骨が硬いのなんの。

出身地の環境も多いに影響している事と思う。
非常に寒く、厳しい自然環境は人を強くさせるのか。
土地柄なのか、彼が作ってくれる中華料理は非常に辛い。
「木田しぇんぱい、これじぇんじぇん辛くないよ。」(いえ、もう舌がシビレてます)
塩も唐辛子も、日本とは使う量がかなり違う。
そんな彼は、寸止め形式の試合では、常に注意されてしまう様なファイトスタイル。

仕事がら漢方医学に関心の高い自分は、中国文化が大好きな為、彼ともすぐに仲良しに。
彼も日本で仕事をしており、日本人の女性と結婚、今では一女のパパになった。
家族ぐるみの付き合いである。

話がそれたが、「実戦技術の修得」(2007,12,02ブログ)にても書いたがこのMさん、IT関連のコンサルティングをなさっている頭の切れる方。
がしかし、私の4〜5才年上であり、「不良全盛期」の中、かなりのアブナイ経験をなされたらしく、雰囲気もある。

実際に組手をすると、一発一発が重く、確実に倒しにくる攻撃を無理矢理止めている様な感じである(笑)。

そんな訳で道場到着後、すぐMさんと組手をする事に。いやぁ、今回も激しかった。

ストレートなのかロングフックなのか分かりにくい軌道のパンチや、連打が素晴らしい。
中途半端な技術じゃ太刀打ちできないと思わせる。
また、実際の場において「トドメを刺す」、と言う非常に重要な要素を見事に習慣化させている。
武蔵も「底をぬく事」などと言い、中途半端に攻撃の手をゆるめると手痛い反撃を食らったり、最後の最後で勝敗が逆転しかねない事を戒めている。
自分の場合、ここが一番甘いところで、今回も痛感させられた。

相手の前進、攻撃の手を止めるには、またしても武蔵の言う「顔をあおのかす事」が重要だ。
顔面を攻撃するぞと言う意識で相手のアゴが上がり、姿勢を崩し易くするのである。
実際に顔面を攻撃しないと、相手の攻撃の手がゆるむ事は無い。

Mさんの様なナチュラルファイターには必須の「顔面攻撃」で止めにかかる。
しかし、そこは「寸止め」と言う形式上、やられたと言うのが相手に伝わっていないと、相手は攻め続けてくる訳だ。
自分はこの「間」を間違えた。

「先」を取ったり、カウンター的に顔面へ決めて、自分が止めた後でも、一拍おいてMさんの2,3発の連打がくる。
これは追い詰められた獣の様な、完全に絶命しない限り、反撃の手をゆるめないと言う、Mさんの過去の荒々しい経験を想像させる。
Mさんは全く悪気は無い。深層意識にまでしみ込んだ反応なのだろう。
実際、話していて非常に丁寧な方。

動きの中で(ここらでいいだろう)と、自分が勝手に一区切りつけてしまった時に、Mさんの直突きが飛んできた。
一旦一区切りつけてしまった後の動きはにぶい。
拳サポーターで右目をかすめられてしまった。
拳サポの一部が目に入ったか、視界を奪われた。
右目がぼやけてほとんど見えない。

こういう時もあるのだ、と自分に言い聞かせ続行。
しかし、この後またしても同じ過ちをおかしてしまう。

周りにも組手稽古をしている道場生たちで込み合っていた為、場所をずらそうかなと思っていたところにMさんの突き飛ばす様なかかとで蹴り込むサイドキックが左わき腹に。
転体(体捌き)で交わしたつもりが間に合わず、胸下辺りに浅く食らってしまった。
相当な勢い。まともに食っていたら・・・。

(う〜ん、もうちょっと厳しく前進しないといけないなぁ)
と思いつつ、体で打つ事に重点をおいて手腕の力をいっそう抜き、加速しやすくする。
自分から前進、Mさんがカウンターと取ろうと動いた時、自分が転体しながら右の鈎突き(フック)へ。
「あああーっっ!!すいませーん!!!」
Mさんの口元辺りに当たってしまった。

体でかわした後、腕はブラン、とした感じでかなり遅く、ゆるく出したつもりだったのだが(帰宅後、リュックから荷物を出してみたら、拳サポに結構血が着いていたのに気付き当たりの強さを再認識。その様な事が気になるので、拳面のクッションがやわらかく厚めのものを着用している)。

直突きと違い、軌道が曲線を描くフックやアッパー、打ち下ろしのハンマーパンチなどは、遠心力もかかっており、直線の様に往復運動させる事が難しい。

ピッチャーの体ごと加速する投球動作を、途中で逆方向にできるかをイメージするとわかり易い。

(だから体で突くと止めづらいんだよな〜。やりたくないな〜)
かと言って、現在の自分の実力では、ストレート、直突きばかりで対応できる様な相手ではない。
正中線のしなりと復元力、腰の切り戻しが組手で出る位に身についていないと、止めらんないよなぁ。

その後はしかたなく直突き系で、Mさんの前進を止めつつ、落ち着いたところにまた失敗。

決まったかな、と思った一拍後、安心しきって忘れた頃にやってきたかの様な肘打ちが、自分の左の頬に炸裂。
「ゴンッ!!!」
見事に顔をあおのかされながら、道場全体に響く様なデカい大笑いをしてしまった。

肘打ちが飛んできたタイミングも非常に面白かったのもあったし(そんなところで来るんだみたいな)、それほど遠慮の無い攻めをしてくれる痛快さ、爽快さがあった。
こんな組手に付き合ってくれる人とやったのは、久しぶりだったので。

顔面に肘を入れられ顔をあおのかせながら、大笑いをしている自分は相当にヘンであったと思う。
Mさん、私は変態ではありませんからね。

ともかく、いつ攻撃の手を休めるか、残心をどう残すか、「とどめを刺す」「底をぬく」と言う事の重要性、曲線系の突き技をどう「寸止め」するのか(実際は少し当てないと相手が当てられた事が分からないので、宗家は「寸当て」と言われている)。
また今回も様々な課題を残した。

いやぁ、勉強になったなぁ。
Mさん、本日も本当にありがとうございました!!
ITオンチなので、今度パソコンの基礎的な質問させて下さい。

10数分はやってましたかね。
終了後、Mさんからは
「いや〜、三倍疲れる。圧力が全然違うもん。」
との御評価を頂きましたが、「圧力」ってなんだろう。

前に前にとかけていく、プレッシャーの事だろうが、武道空手の原理からすると、脱力して落下運動にまかせて前進する感じなので、自分から意識的に攻め込んでいる感覚が無く、力強さ的な感覚もまったく無い。
が、自分から見れば宗家もそうである。

結局、自然落下を利用して居着かない様に動ければ、意識的な攻撃性を伴わずとも「圧力」が出るのだろうと思う。

先日、この身で味わった宗家の打ち下ろしハンマーの寸止め(寸当て)。
改めて「絶技」であると思い知る。
こんな突き技ができれば、あらためて「とどめを刺す」必要は無さそうですね(笑)。

自分もそれなりに加速して前進し、宗家も加速した動きの中で、当て止め。
しかも青アザにもなってないなんて。

宗家、すご過ぎますよ。
スポンサーサイト

実戦技術の修得

今日は日曜ですが、朝から出かけました。
私が通っている琉球古武術の道場、「神明館」で10時から空手(国際松涛館)と琉球古武術の昇級審査が行われるのです。
自分は今回審査ではないのですが、後輩達の審査前の体ならしを手伝うのがいつもの事になっていますので、7時半に家を出ました。

最寄駅のコーヒーショップで寝ぼけながらモーニングを注文。
う〜んブレンドの良い香り。
と思った直後、「ぐっっ!!」(声にならない声)
砂糖入れた後に、ミルクかと思ってガムシロップ入れてしまった!
容器がそっくりだったので・・・。
いまだイギリスの時差ボケがあるのかな(ある訳無いですね)。

ダイジョブだろう、オレ甘党だし。
「うっ。」
やはり甘過ぎでした。
おかげで目が覚めました(涙)。

仕方なくまたブレンドを注文したのですが、頼んでまたすぐに同じ物頼むのはアヤシイと思われるかな、などと小心者の私。
では、以下本日の出来事です。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

こちらにお世話になってからもう三年が経つ。
道場主の恵下浄尊先生は、真言宗のお寺の御住職。
うちのお墓も菩提寺が真言宗で、これもまた御縁かと。

このお寺の本堂が二階になっており、一階が道場で空手や琉球古武術の他、書道なども御指導されている。

恵下先生は非常に温かいお人柄で、道場生のみんなにいつも気を配られている。
自分はいつも不規則な休みで、定期的に稽古に参加する事がなかなか難しく、先生の予定が空いた時に、特別に個人指導などでお世話になっている。

いつもは前半が空手、後半が琉球古武術の稽古なので、少し早めに到着する様にし、空手の子たちの組手の稽古相手をつとめている。
恵下先生からも「是非、頼むよ。」と言われているが、何にもまして自分自身の勉強になる。

神明館の若い子たちは、地域の大会などでは必ず組手と型ともに優勝、準優勝に入賞する優秀な子が多い。
そんな子達と組手をするのは、いい勉強の機会だ。

仕事の関係で正規の稽古日には、久しぶりに行った為、新しい入門者の方が何名かおられた。
その中の一人のMさんは、40代前半でIT関連のお仕事をなさっている。
今まで武道や格闘技の経験は無いのだが、学生の頃よく空手部の連中と手合わせをしていたらしい。

当然まだ白帯なのだが、組手が異様に強いと恵下先生から紹介を受け、
「審査開始まで、まだまだ時間があるから彼の勉強にもなるから軽くやってみたら。」
とすすめられ、お互いに軽く自己紹介をして、いざ組手へ。

背丈はさほど高くないが、骨格がしっかりしており、風貌からもとっさに思いついたのは、往年の名ボクサー、「石の拳」ロベルト・デュランである。
手を合わせてみると、期待を裏切らない突進力と「石の拳」であった。

一応寸止めの形でやったのだが、いわゆるストリートファイトで技術をみがいた人は、「間合い」が違うのですぐに分かる。
確実に倒せる距離、充分に目標を“打ち抜ける”距離に入ってから突いてくる。
そして止めない。と言うより止められない(笑)。

一応は自分の方が専門的に長いので、まともにくらう事は無いが、自分が「当て止め」した一拍あとに拳が自分の頭を「ゴツッ!」かすめる。
さすが石の拳。

久しぶりにそう言う「ニオイ」のする人と手合わせをした感じで、どこか「懐かしい」と思ってしまった。

と言うのも、高校から二十代にかけてお世話になった地元のフルコン系の3つの道場では、「元ワル」そのものみたいな(これまた失礼)人たちがよくいたのだ。
そう言う人たちはそれ相応に「勢い」のある闘い方をする。

路上のケンカなどの経験を推奨する訳ではないが、武道、武術を求める以上、「暴力」と言うものへの理解と認識が不可欠であると思うのである。

先の訪英の際に、武道空手の技術と共に琉球古武術の演舞を披露した。

宗家からも
「木田くんは武器術への展開を今後も研究して欲しい。特に現代でも使われる可能性のある小型の刃物や飛び道具ね(拳銃ではなく、手裏剣の様に手先から飛ばす危険物)。」
と言われた。光栄であると共に「よっしゃ!!」と思った。

なぜなら素手の空手の稽古でも、これまで常に意識して稽古してきたからである。

またMさんは、拳のみならず相手を攻めにくくする様な構えを活かした蹴り技、掛け手(私の構えた手を引っかけたりする)、取っ組み合いが非常にたくみである。
これはストリートファイトや他流試合の経験が多い人の特徴だと思う。

それでも武道空手の原理で動ければ、そうそう危ない目には会わずに済む。
自分の正中線をさらけ出して真っ直ぐに入る事が、相手にとってはかえって戸惑う事になる様だ。
そこから限度間合いと判断した時に、突然変化しながら入り込む。

無難に組手を終えた訳だが、もう少しうまく動けないかなぁといった点が何点かあり、大変勉強になった。Mさん有難うございました。

これまでの文面では、Mさんのイメージが暴力的になってしまうかもしれないが、重複して言えばIT関連業務につき、きっとスーツを着たら青年実業家っぽい雰囲気になる様なやわらかい物腰でお話される。

宗家から教わった様々な組手技術も、充分に使えていない。

これは強く感じた事だが、今回のMさんの様に、確実にターゲットを打ち抜く・蹴り抜く様な動きの人を相手にしないと、必要性のある場面に遭遇しないので、使おうと思っても使えないのが当然である。
よって、使える様にならない。

何度も試して身に付けた宗家の御苦労に想いを馳せる。
もったいない、申し訳ない気持ち。

せっかく宗家からの頂いた技術。
できればこの様な機会を続けて、自分のものにしていきたいと改めて思った。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。