武道空手研究会 ~武術・ダンス・東洋医学~

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イギリス滞在4日目〜高柳くん帰国〜

先ほど宗家からお電話を頂き、また1時間ほど喋ってしまいました。

イギリスでの話しと今後の展望など、また私の細かな質問の連続に答えて頂いておりました。
宗家、ありがとうございます。

さて、それでは以下イギリスの3日目レポートです。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

本日は朝五時半くらいに目覚めました。
昨晩は12時位の就寝でしたが、高柳くんが朝の便で帰国するので早めに起きました。

6時半に坂神先生が迎えに来て下さり、空港まで送って頂く事に。
バーミンガムのこちらの宿からは、空港まで車で20〜30分ほどです。

宿の玄関前で、高柳くんとお別れです。
お疲れ様でした。
また道場で。

その後部屋に戻り、シャワーを浴びて荷物をまとめて宗家の部屋へ。
宿は一部屋にベッドが二台あり、二人泊まれる様になっているので、宗家のお部屋に移動です。

宗家には今まで幾度と無く、一対一で様々なお話しを伺ってきましたが、この様に同じ部屋で二人きりで、武道やその他のお話しを伺えるのは、感慨深いものです。自分にとっては父親の様な存在にも感じられ、その様に感じさせる宗家の広いお心に感謝の念が湧いてきます。

部屋のポットで湯を沸かし、備え付けの紅茶を入れて、しばらく宗家とお話しをさせて頂きました。
う〜ん、忙しい日本では有り得ない状況に感激しておりました。

9時半ころに坂神先生がお迎えに来てくださり、今朝はバーミンガムの街中へ朝食に連れて行って下さいました。


(バーミンガムの街中です。ショッピングセンターの間に、なんだかとても伝統的な建物が見えます)

(街中の宗家と坂神先生。写真では人通りが少ない様ですが、月曜だと言うのにかなり多い人出でした)

そしてとあるショピングセンターの中のフードコートって言うんですか、フロアー全体に飲食店が並んでいて、そこで購入して真ん中のテーブルで食べるところに到着です。

「何にします。」と坂神先生。
いつもお気遣いありがとうございます。
色々と物色した後、ラザニアを注文しました。


(見て下さい。グフフ。おいしそうでしょう。このコールスローサラダがまたおいしかったのです。日本の某ファーストフードのものは”みじん切り”ですが、ながい千切りなのです。トンカツの付け合せみたいに。いや、本当においしいコールスローでした。付け合せはガーリックトーストです。ガーリックだけでなく、ハーブ、多分ローズマリーの香りがして、これまた良かったです)

そして同じフロアーのとなりの本屋へ。
見た事もない、飛び出す絵本があったので、海賊船のものを購入。
なんとこれまで、坂神先生に買って頂いてしまいました。
日本に来られた際には、最高級のおもてなしをしなければ。

それから宿の部屋に戻り、間もなくピーター先生が合流。
その後、ずっと宿の部屋にてベッドを横にずらして、イギリスの先生お二方の質問に宗家が実技を交えて答えていく様を拝見し、自分にとっても興味深いお話しがたくさん飛び出し、大変刺激になりました。

お二方とも武道に対しての熱意が非常に高く、自分が60歳近くなった時、果たしてこんなに元気だろうか、と思ってしまいました。
話しは過去の武道家の逸話にまでおよび、終わる様子が無いまま、日が暮れました。

他ではあまり聞けない様な、技、術、芸(戦略、総合的な感性)の話が盛りだくさんでした。
今まで知っていたと思っていた事の間違いなども再確認。


夕方になり、またもや夕食へ。
今夜は車で20分位の地元では有名な中華バイキングです。
写真は撮るのにキリが無いので、あきらめひたすら食べました。
しかし、ピーター先生はお歳の割りに(大変失礼ですが)食欲旺盛です。
肉類がお好きでもくもくと食べ続けます。
もう終わりかな、と思ったらまたおかわりへ。

食事の間、話されていたのは、今回の武道空手セミナーの教科書をそのまま書籍化すると言う事です。
坂神先生もピーター先生もイギリス以外の英語圏の国に対し、人脈があるとの事で、ゆくゆくは広く販売してみたいと言う事でした。
(先ほど宗家と電話でお話ししたところ、まずはセミナー参加者、関係者に向けて数百部出版の予定のめどがたった様です)

(中華レストランの駐車場横にあった酒屋。看板にある「DRINKERS PARADISE」って”のんべえ天国”って事ですか!?すごいネーミングです)

今晩は疲れも溜まってきた頃なので、早めに寝ましょうと言う事で、食後宿に送って頂き、早々に寝る事に。
坂神先生、ピーター先生もお疲れの様に見えました。
本当に毎日お手を煩わせすみません。

明日は最後の日です。
飛行機の搭乗が19:00頃ですので、まだ時間があります。
明日は何をする予定でしょうか。

まぁまた技術談義にはなろうと思います。
では、お休みなさい。
(部屋で飲むミルクティーも結構いけるなぁ)
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イギリス滞在3日目・セミナー2日目

前の晩のディナーは最高でした。
レストランから宿へ帰る15分位の間、爆睡していた様でした。
やはり初日の旅疲れが濃くあったのでしょう。

今朝はその分、よく寝たせいか割と自然に目覚めました。
さて、気になる朝食です。

昨日は一般的(大盛りですが)なメニューを頂いたので、今日は是非とも「パンケーキ」が食べたかったので、パンケーキとついでにオムレツも頼んでしまいました。


パンケーキはおいしかったですが、オムレツは想像していたものと違い、一言で言えば
「シンプル過ぎる・・・。」
溶きたまごを丸い形に焼いて、二つ折りにしただけです。
焼き加減も半熟みたいな芸当は無し、固めです(悔)。
下味も何も付いていませんし、具材も何も入ってません。

でもやはりパンケーキはおいしかったです!
高柳くんと一枚ずつ平らげました。
セミナーがなかったら、パンケーキだけ腹いっぱい食いたかったなぁ。

さて、朝食が済んで体育館に向かいます。
本日の参加者は昨日より、10人弱少ない様です。

今日のメニューは、主に「形」と「組手」。
形は「ナイハンチ」、「平安二段」、「平安五段」、「平安三段」からの抜粋です。
主に、腰の切り戻しをナイハンチと平安三段から。
正中線上の移動を平安二段、平安五段は前手突きによる「短打」です。



次に、逆突きと順突きにて、腰の切り戻しと上肢への鞭身のつなぎ方などをやって休憩です。
休憩の間に、高柳くんを相手にたてて、私が棒とヌンチャクを使った、武道空手の体捌き(転体)、手捌き(転技)の武器への展開を二三手お見せした後、宗家が得意とされていた「片手三連打」をご披露しました(その場で宗家に手直しされてしまいましたが、大変勉強になりました)。

その後、宗家が「無刀捕り」を披露。
私が木剣を持って「面」、「胴」、「袈裟」を斬っていったのに対し、宗家がキャッチ、私はまた床に叩きつけられました(痛い)。

そして「組手編」です。
実際には、組手で使える応用技の指導です。
「流し突き」と「流し蹴り」、それに「スライディング・キック」です。

受講者の皆さんのところを回りながら、アドバイスさせて頂きました。
一人、高校生くらいのケンカっ早そうなイキのいい子が熱心にやっておりました。
熱心さゆえ、こちらも指導に熱が入りましたが、イギリスの人はマジメと言うか、結構おとなしい感じの人が多いのですかね、皆一様にリアクションが小さいんです。

その少年に私が相手役になり、
「打ってきていいよ。」
と言っても、ちょっとまごまごしているので、
「カァモ〜〜ン。」
とアメリカンチックに言ったらニヤニヤしておりました。

ヘンな日本人だと思ったに違いありません。
ちょっとでもアドバイスすると、直立になりお辞儀して
「HI! SENSEI!!」
なんて言う様なマジメガイですから。

そして
「バシッ!!!」
私の胸に強打を放ってきたのです。
「なんだよオメェ、ツエエじゃんかよ〜。」
打たれた胸を押さえながらホントに日本語で喋ったら、ニコニコ顔で打ち解けた感じがしました。

とにかく「鞭身」や「正中線のしなり」に必要なリラックスと、「腰から出る」と言う事を感じてもらう為に、体にバシバシさわりまくりました。
背中が硬く、拳も握り込み過ぎ、太ももや膝もガチガチに力んでいる人がホントに多かったですね。

スキンシップがあるとなんだか打ち解けていくのも早かった感じです。
よし、彼らが日本に来る事があれば、こんな感じでアドバイスしてあげよう!

柳川道場には、毎年イギリスやスペイン、ブラジルなどからの留学生が必ずやってきます。そして、その大半は道場に寝袋で泊まり込み、稽古をしていきます(道場の寝袋は二つとも私のお古です。7〜8年前はよく泊まってましたぁ)。

最後に少しだけ宗家がお話しとデモンストレーションを行いました。
歩きながら相手の攻めを流すものと「ハンマーパンチ」です。
特に「ハンマーパンチ」は宗家の小さい体からだされるマキシマムの加速度と、当たった時の衝撃力を間近に感じてもらえたと思います。

もちろん、ミットで受けていたのは私(涙)。
久しぶりに受けましたが、上から下に弧を描いて打ち下ろされる破壊力は衰えを知りませんね。
特に当たってから更に膝を抜いて「沈身」をかけて加速しますので、その体の操作のタイミングが絶妙ですと、衝撃力は衰えないものですね。

最後に少し質問コーナーを設け、その後は全員での記念撮影です。
その後もまたしても「サイン会」でした。

イキのいい高校生位の彼には、帰りぎわに日本てぬぐいをあげてきました。
「斬心明鏡」(ざんしんめいきょう)
とデカデカと四文字で書かれたその手ぬぐいを見て
「エクセレント!!」
とか言って喜んでもらえた様です。
少しでもはげみになって、空手がんばってくれればいいなぁ(使ってから洗ってないクシャクシャのてぬぐいでしたが。今度会えたら安全第一タオルをあげよう!)。

今日は急いで帰らなければなりません。
250km離れたバーミンガムの宿(勿論トラベロッジ!)まで戻らなければなりませんので。
と言うのも、翌朝の便で早々に高柳くんが帰国する為、空港近くまで戻っておかないといけないからです。

バーミンガムへ向かう途中で、ディナーです!!
今日はドライブインにある簡単なファミレスみたいなところで済ませます。
朝食をとった店との支店でした。

車をおりた時は雪。
セミナーに行く前に、ちょっと冷えこんできたかなぁと思っていたら、ピーター先生が
空を指差しながら、
「〇$★ж△#$$ SNOW。」
みたいな事を言われていたので、雪になりそうなんだなぁと思いました。


さて本日のビッグイベントであるディナーのメニューは、イギリスに来たなら一度は食うべし!食うべし!!食うべし!!!と思っていた「フィッシュ&チップス」です。
高柳くんとピーター先生は「シェフズ グリル」と言う盛り合わせ、坂神先生はチキンがメインの盛り合わせ、宗家もフィッシュ&チップスです。

(ご存知フィッシュ&チップス!!)

(高柳くんご注文、シェフズグリル)

(坂神先生ご注文のチキンとサラダ)

今回のパンは日本のものと変わらぬ食パン風でした。
魚フライはおいしかったので、まぁまぁでしょうか。
しかし、今日は坂神先生のおすすめで、デザートにパンケーキを取る事にしました!!
本当は高柳くんと「あとで絶対食おうぜ、あのパンケーキ・・。」
とたくらんでいたのでした。
なんせ、朝食の時のお店と一緒ですから、メニュー見て二人して
「これ、うまそうだよねぇぇ。」
と言ってたんです。

(皮の部分はパンケーキと言うより、においも味も“薄く焼いたお好み焼き”です)

(でも、ほら!見て下さい!中にはこんなにチェリーとアップルのソースがたっぷり!上に見えますかね?付け合せのアイスです)

狙いどおりのパンケーキをおいしいミルクティーと完食し、私たち幸せでした(木田&高柳)!!

その後、車でゆられて約1時間半。
やっと宿に到着し、坂神先生とピーター先生はご自宅へ。
お二人ともここから車で20〜30分だそうです。

宗家の背中を少しマッサージしてから、お休みタイムです。
明日は早いですね、高柳くん。
仕事があるからってすぐ帰国するなんて、責任感の強い人ですね。
いやぁ、ハードなスケジュールだと思います。
滞在2日の時差ボケ連打で、かなりきいた状態で仕事に入るんでしょうからね。

それにもまして、坂神先生とピーター先生は我々の接待でかなりお疲れの事だと思います。
日本に来られたら、きちんとお返ししないと。

では、そろそろお休みなさい。

英国ディナー初体験!!

今回のセミナーとは直接関係はありませんが、私の個人的な趣味で、イギリスの食べ物についてのレポートもさせて頂きたいと思います。

私はどんな店に入っても、メニューがあればずっと見ている様なところがあり、胃が弱く現在は少食なクセに、食い意地が張っています。
でも海外に行った時は、結構食べられちゃうんですよね。雰囲気で。
小学4年生まで肥満児だったので、そう言った思考回路がいまだに残っているのだと思います。

夕方の五時半にセミナーが終了し、その後一緒に写真を撮って欲しいと言う希望者がたくさんで、ちょっとした撮影会になってしまいました。
また、皆小さい手帳みたいなノートを持ってきて、アドレス欄の様なところに
「ナマエ カイテ クダサイ。」
みたいな事を言われ、とりあえず宗家も高柳くんも私も、しばらく床に座りひたすら名前を書き続けました。これってサイン会?

私は後々、他の日本人に見られて「下手くそな字だなぁ」と思われると情けないので、下手なりにちょっとでも綺麗に書こうと必死でした。
先発ヘルプ隊の代表、宮路くんにも撮影会&サイン会になるとは聞いていましたが・・・。

さて、着替えを済ませ、いったん宿へ戻ります。
宿は会場から15分ほどで、バーミンガムで泊まった宿の支店です。
「Travelodge」(トラベロッジ?)と言うトラベルとロッジの合体ネーミングです。
なんだかドラえもんに出てくる秘密道具みたいなネーミングですね。
1度ドラえもん風に「トラベロッジー。」と言って頂ければご理解できるかと思います。

坂神先生が「今日は夕食何にしますか?先生(宗家)はもうほとんど食べつくしてしまったので、木田さんと高柳さんの希望で、英国式のやつか、それとも・・・」
と言われた際、間髪を入れず
「あっ、英国式でお願いします!」
とお願いしました。
となりにいる重戦車の高柳くんも勿論、異存はありません。


(トラベロッジの前にて)

そんな訳で伝統式の英国レストランに向かいました。
やはり、古いレンガと木の味わい深い作りの建物で、期待が高まります。

(周りが野原ばかりのところに突然現れた英国式レストラン。地元でも味が良くて評判だそうです)

入ってみますとまず正面にバーのカウンターがあり、頼んだ飲み物を飲みながら待つ事ができます。
私たちは六時半頃到着したので、まだ空席の方が多い様でした。

店内には、私の大好きな60年代を中心としたソウルミュージックのスローナンバーが静かに流れており、辺りは暖炉の火みたいな色の照明で、個人的に超盛り上がっておりました。サイコーです。

まずは、飲み物を注文。
ピーター先生がビールを頼んだ以外は、皆ソフトドリンク。
宗家と坂神先生は、クランベリーとブドウのミックスジュース。私と高柳くんは炭酸のきいたアップルジュース。
セミナー後でしたし、おいしかったので2杯飲んでしまいました。

次に前菜を注文。
色々ありましたが、スープを注文。
「野菜のクリーム・スープ」と「たまねぎのコンソメ・スープ」2種類の中からピーター先生はコンソメ、他の皆はクリームスープを注文しました。
細かーく刻んだ野菜がたくさん入ってます。

しかし、器が大きくて底深で、なんだかスープだけでお腹いっぱいになりそうです。
それにしても付け合せのパンがおいしかったです。
薄い茶色のややもちっとした感じで、味があるパンでバターがとても良く合いました。
勿論、そのままでもとてもイケてます。

(横からの写真だったら器の底深が分かるのですが。とにかく大きさそのものが日本のファミレス辺りでは、あまり見ないなと言う感じの器です)

やっぱりスープと2杯のジュースで腹がいっぱいになりかけ、
「ヤバイ。」
と思ったところで、メインが到着。
またしても、でかい皿に盛り付けられた料理に唖然。

宗家はパスタを注文。
鶏肉とペンネのトマト味でしたが、鶏肉の量が多かったのに驚きでした。これまた底深の器。
私はピーター先生と同じもの、牛肉の煮込みとパイの付け合せ、そしてフレンチフライ。こちらではフレンチフライのポテトをチップスって言うんですね。
「フィッシュ&チップス」が有名ですからね。

(ポテトの1本が極太で長いです。相当大柄ないもだったのだろうなと思ってしまいます) 

(宗家ご注文のパスタ。上に乗っている白いのはモッツァレラチーズです)

高柳くんは、白身魚の焼いた(?)もの。彼の手の平と比べても大きいですね(私も高柳くんも手はだいぶでかい方です)。
横から見ても肉厚です。
彼のつけ合わせポテトは「ジャケット」と呼ばれる、オーブンで丸ごと焼いたもの。
ジャケットが脱げるみたいに皮がはがれるからかなぁ、と想像してしまいました。


坂神先生は高柳くんと同じメニューでも付け合せポテトは「ニュー・ポテト」と呼ばれるもので、ゆでたポテトをつぶしたものです。
マッシュポテトほど原型が崩れた感じではないですが、少しつぶれた感じでした。

メイン料理にポテトを付け合せるのは常識らしく、上記の3種類のポテトが通常だそうです。

後日「FAT JACKET」と言うジャケットポテトに様々なソースをかけたファストフード店を町でよく見かけました。
ペプシコーラとのセットメニューなんかがありました。
店名からして太りそうだなぁ。
イギリスの子供だったら、食い意地の張った私は今頃、糖尿病になっていたかも。

宗家は日ごろ「大食いすると感性が鈍る。」と言われているのに、なんともお恥ずかしい話題です。
ですが、「若い時は動く量も多いんだから、それなりに食わなきゃだめだけどね。」とも言われていたので、まいっか。

高柳くんも私も、味が良かったので完食!

この後もフード・レポートは続きます!!

イギリス2日目・セミナー初日

朝8時起床。
部屋のシャワーを浴びて、目を覚まします。
しかし、このシャワー、冷たい水の方の蛇口を全開にしても、かなり熱いお湯が出続けています。

頭を洗うのにちょっと浴びては「あち〜!」と引き、またちょっと浴びては引くの繰り返しで、時間がかかりました。
後で宗家にお聞きしたところ、他の部屋も同様である事が判明しました。
う〜んアバウトです。

坂神先生とピーター先生が車で迎えに来て下さり、いざ出発です。

(出発前の宿の前にて。宗家と高柳くん。背景の茶色い建物がステキです。幼少時に見た絵本に出てくる様な雰囲気の家ばかりです。木とレンガの古い作りが伝統を大切にしているなぁと感じます)

移動の途中、走る道は全て高速道路みたいな感じです。
料金ゲートは無く、一般道なのだけれど信号はほとんど無く、3〜4車線の道が続きます。
周りの景色は広い牧場がずっと続きます。牛や羊の群れが見えます。

道路の途中、たま−にしかないドライブインで朝食をとる事になりました。

(ドライブインの売店&レストランの建物前にて。坂神先生、宗家、私)

(入り口にあったキャンディ売り場にて。色があざやかです。他にも甘い物は充実した品揃えで、チョコの種類が多いのにはオドロキでした。ナッツやドライフルーツが入ったものなど、甘党の私は感激です。でもこんなのばかりじゃ太りそうだぁ)

さっそくイギリス式の朝食にトライする事に。
入った店は、ドライブインなどによくあるチェーン店だそうです。
たちこめるベーコンのこげる香りが食欲をそそります。
宗家は少食なので、どの店に入ってもとにかく一番量の少ないものを注文される事がほとんどです。
ピーター先生と私と高柳くんは、朝食の中で一番量の多いものを注文しました。

ピーター先生はお歳の割りに(失礼ですが)かなりの食欲で、肉類をガンガンたいらげるのをこの後も目の当たりにする事に。まぁ体格も良いですし、寒い国だからしっかり食べませんとね。
セミナーは12時半スタートの4時半までですので、これだけ食べればしっかり動けるでしょう。

(初めてトライしたイギリス式ブレックファスト。紅茶とセットで頂きました。焼きトマトの右下はマッシュルームです。いやぁしかし、これは多いですね。でもおいしかったので、直後はおかわりしたいなと思う位でした。イギリスの食事を悪く言う人が多いですが、ベーコンも厚切りで味も良く、ソーセージもハーブの香りが良く、大柄なマッシュルームもしっかりした味があり、素材がいいからシンプルな調理でいいのかなと感じました)

会場の体育館に着くと、すでに10人以上の人が集まっていました。
結構年配の方も多く、中高年の女性が目立ちました。日本では若い女性空手家は多いですが、この年代の人はめったに見られません。

だんだんと集まって約60人。
先週のバーミンガムでのセミナーでは1日145名と言う事でしたが、こちらはかなり町から離れた場所なので、これ位でも多い様です。
まだ中学、高校生と見える少年、少女たちも思ったより多かったです。
参加者のほとんどが黒帯でした。
やはりキャリアのある人ほど、武道空手と言うものに関心があるのでしょう。


(平安二段の動作の紹介。形の1動作を繰り返して、武道空手の原理を感じてもらう様なメニューでした)

今回のセミナー用に英訳された「武道空手ハンドブック」を基本に、坂神先生とピーター先生が受講者たちに説明されました。

前半のバーミンガムでのセミナーと同様の内容で、はじめに「立ち方」、「歩き方」などから入り、武道空手の一大原理であります「浮身」の原理を体感してもらいました。

浮くと言っても、実際は「膝カックン」をやられた時とまったく同様のフィーリングで、立っているところから、いきなり「落下」した一瞬の重力が無くなった状態で、浮くと言うより、外見は「落ちる・沈む」と言った感じです。

自然に物が落下すると、時間に比例して加速度が増し、何かに衝突した時の衝撃力も増加します。
これを手や足、体にうまくつなげて技となるのです。

自然に落下する訳ですから、足で地面を蹴り出さず、腰や腹から出る事がもっとも重要です。
これが武道の歩き方、すなわち「足捌き・歩法」になります。
この「膝カックン・スタート」が、慣れてくるとゆっくりでも出来る様になってくるので、「地面を蹴り出してない」ので、途中で方向を変化させる事も可能になるのです。

膝カックンの動作を「膝の抜き」と表現しています。
実際は膝だけではなく、同時に肩や腕、その他体全体の力をバランス良く抜いていきます。
「浮身」、「沈身」による浮いた状態の足を「居着かぬ足」と表現しています。

全ては歩き方命です。
主な3種類の足捌き、「歩み足」、「寄り足」、「送り足」をやり、後にそれらの混合したものから、歩法からそのまま蹴りに移行するものなど、足の動きだけでもかなりのバリエーションでした。

次にそれらの原理による技の体感法として、「形」(和道会では「型」の字を使いません)がある事を理解してもらい、試してもらいました。

その次は、全身しながらの移動稽古で、「順突き」や「突き込み」と言った基本の手による技の練習です。

受講者の皆さんに一番解りずらいと思われたのは、膝や腰からの落下の力を利用した前進です(皆さん空港での私の様に眉間にしわが寄ってました)。
この下半身の動きをよく見てもらう為、私は道着のすそをまくり、帯に巻き込んで、下は膝までまくり上げておりました(はたから見るとおかしな格好です)。

坂神先生に「もっと腰から入る、とは英語で何と言えばいいですか?」とお聞きして、「チャージング モア ヒップ!!」と連発していた私でした。
ヒップはかなり広い意味があり、「お尻」、「股関節」、「腿の付け根」などがある様です。

(上の写真は、平安四段の前蹴りから下段落とし受け・裏拳の連続動作の練習中です)

最後に質問コーナーがあり、受講者から私と高柳くんに対し、
「前にやっていた武道から柳川先生の武道空手に転向した理由はなんですか?」
との質問があり、私は今までの事を全て語り、宗家に「打ち落とし受け」を手首に食らっただけで、KOされた話などもして坂神先生が同時通訳して下さいました。
笑いが出て、皆さん面白く聞いてもらえた様です。

特に一時とは言え、プロを経験した自分がなぜ伝統的武道に転向したかと言う事に関心があったらしく、先ほどの受け技を手首に食らっただけでKOされたと言う体験話で納得された様です。
実は私がイギリスに来る前に、ピーター先生も宗家から同じ技を受けた様でして、その話しもされていました。

初日とは言え、武道空手のシステムがなんであるか、また実際の動きがどう言うものかは理解してもらえた様です。

いざイギリスへ!!

イギリスでのセミナーの様子を御報告したいと思います。
全4日の日程を1日分ずつ更新しますので、しばらくはイギリスセミナーの話しになります。

それでは出発日から武道以外の事も含めて、記憶に残った事などを交えながら進めて参ります。

当日は朝8時に家を出て、成田空港に着いたのが10時位。
同行する後輩の高柳くんと、空港で合流しました。

高柳くんは大学卒業後、中国で2年ほど空手を教え続けた経験があり、体も大きく頼もしい相棒です。
なんと彼は、静岡から毎週月曜日に東京の柳川道場まで通ってくると言う“ツワモノ”です。それに彼は若き会社役員なんです。すごいですね。

彼は今年からうちの道場に通う事になり、宗家もその熱心さと、最近の技の伸びを見て、今回のイギリス訪問メンバーに抜擢したのでした。

彼は今回の旅に5冊ほど本を持ってきており、行きの最中に3冊読破しておりました。
本のジャンルは哲学、医療、経済、etc・・・私は貸してもらった1冊もちらっとしか読まず、機内のシートについてるテレビ(?)で特撮映画を1本見て眠ってしまいました(恥)
彼は私の約1.5倍の体重ですが、脳みそも1.5倍ありそうです。もっとか?

12:45発、パリのシャルルドゴール空港(名前からしてオシャレな感じです)まで11時間、そこで乗り換えイギリスに着いたのが18:00頃でしたか、もう覚えてません。
イギリスの時刻は、日本時間よりマイナス9時間なんです。 
乗り継ぎ時間や、荷物を引き取る時間も入れますと、片道で13時間以上はかかっていると思います。


(上の写真はパリのシャルルドゴール空港にて、コーヒーとマフィンを買った時です。普通に「カフェラテ」と言ったら通じず、「カフェラテェエ」と鼻にかかった声で尻上がりのフランス語っぽく言ったら即通じました。フランスはユーロしか使えず、全てポンドだった私は高柳くんに立て替えてもらう事に。逆に全てユーロにした彼はイギリスでまったく使えず。忙しくて替えるヒマが無かったのです。彼は我々より先に土日セミナー後、翌朝帰国しました。高柳くん、ユーロ高かったですね。ごめん。今度おごりますんで。)

やっとイギリスはバーミンガム空港に到着したと思いきや、トラブル発生。
今回の武道空手セミナーの主催者、和道会イギリス本部長の坂神先生がお迎えに来て下さると言う事で、滞在先など何も気にせずにおりましたものですから、空港の係員にゲートの前で
「オマエラ タイザイサキ ドコ? テレフォンナンバーハ?」
「ウィ ドント ノウ。」
「ジャア オマエラ チョット ソコデ スワッテマッテロ。」みたいな事を言われ、足止めを食いました。

その後も女性の係員からの質問攻めでしたが、この人の言葉が
「英語?!」
と言う感じで、何を言ってるのか分からず、訪英初体験の高柳くんと私は、ビビリまくっておりました。

何度も繰り返し言ってもらったのですが、二人して
「ん?」
と眉間にしわを寄せて、係員にせまっておりました。

しかし、何度か言ってるうちに、
「オマエーラ ムカエニクル フレンド ノ ナマーエハ?」
らしき事を言っているなと気が付きました。

言葉の最後が「ナーイム?」と言うものでしたので、「あっ!ネイムだ!」と分かったのです。
『name』の発音がイギリスなまりになっていたのですね。
しかし、本当に「ナイム」だったのですよ。
すごいなまりですね。

私の鍼灸の師匠の治療院には、イギリスやオーストラリアから日本伝統鍼灸を学びたいと言う留学生がしょっちゅう来ており、独特の“なまり”を聞かされておりましたので、記憶のスミに「イギリス弁判別回路」がわずかですが、構築されていたのです。
あー良かった。

お迎えに来て下さる坂神先生の名前を伝え、空港内で
「キダ ト タカヤナギ トイウヤツラガ マッテイル サカガーミサマ ターミナル1エ オコシクダサイ」
みたいな放送を流してくれ、やっと坂神先生と宗家、もう一人の主催者であるピーターメイ先生に会う事ができました。

ピーター先生はイギリスでの空手の草分け的存在で、30年前から空手を始めたそうです。
和道会6段を取得され(私は二聖二天流は別として和道会では2段しか取得しておりませんショボボ〜ン)、雑誌などにも頻繁に登場するそうで、イギリスの空手愛好家たちの間では超有名人なんだそうです。

現在58歳で10歳のお孫さんもおられるオジイちゃんなんですが、顔の肌つやも良く、骨太でマッチョです。
また、空手の伝統式鍛錬具や日本武術の武器術にも大変関心が高く、今回私が武道空手の理をそのまま武器術へ展開した棒術とヌンチャク術を紹介させて頂く事になっていたので、きっと会話も盛り上がるだろうなぁ、と思っておりました。

空港を出て、夕食をすすめて頂きましたが、高柳くんも機内食だけで腹が満たされており、とにかく「食い気より眠気」でしたので、まっすぐ宿に向かって頂きました。

翌日は起床したら、車で250km移動しなければなりません。
土日の会場となる体育館が、バーミンガムから離れている為です。 
車で約3時間なので、宗家の疲れが心配ですし、早く寝る事にしました。
今日の旅疲れ、明日も引っ張りそうな気がするなぁ〜。

これは宿にあった電気湯わかしポット。沸く時にすごい音がします。コーヒーと紅茶と砂糖などがありました。砂糖は普通の白と無漂白の茶色いもの、ノンカロリー、3種類もありました。砂糖にこだわりなのか?

左からピーター先生、坂神先生、宗家、私。高柳くん撮影。

帰国いたしました!

本日19:08成田着、自宅には22:00に無事帰って参りました。大変収穫の多いイギリス訪問になり、宗家も大変満足されている様です。セミナー受講者の皆さん実際に当流の技を見てもらう事で、納得してもらえたと感じました。詳しくは後日御報告いたします。

いよいよイギリスへ!!!

こちらのブログを閲覧して下さっている皆さんへ。

明日、昼の便でイギリスへ向かいます!
宗家のイギリス武道空手セミナーで、指導補佐として(恥ずかしながら)行って参ります。

おとといイギリスでの宗家のヘルプ第一陣が帰国しました。
古株の宮路くん、後輩のHくんから連絡をもらい、向こうは寒い!と聞きました。
ちょうど日本の2月位だそうです。

しかし、会場の道場は温かく、快適だそうです。
なんと言っても、参加者は土日の両日とも130〜140名と言う事ですので、人の熱気もあるようです。

第一陣が大盛況のうちに終了したとの事ですので、荷が重いです(汗)。
自分は琉球古武術の中から、棒術やヌンチャク、トンファーなどで、空手技術と直結していると言う事をアピールする目的のちょっとした演舞を行う予定です。

英語もほとんどダメで、片言のカタカナ・スピーキングですので、和英辞典を道着にしのばせて行きたいと思います。

漢方などに関心があるので、ハーブやガーデニング王国である英国を初めて訪れるのは楽しみですが、土日以外も他の町道場をまわるそうなので、余計な事はできそうもありません(泣)。

仕事も忙しく、ブログも更新できなかったので、これから荷造りです。
まぁ、道着と着替え、ヌンチャクとトンファー位ですが。

神様、仏様、ご先祖様。
渡航中の家族の安全と、ブログを閲覧して下さる皆様のご健康をお守り下さい。

では行って参ります!!!

休日

今日はイギリス武道空手セミナーの初日である。
土日の両日とも、120名を超える参加者があるそうなので、宗家のヘルプ第一陣も今頃は奮闘している事だろう。

来週は自分ともう1名がヘルプ第二陣として合流する事になる。
第一陣が帰国したら、その様子を聞いてみたい。

本日は休み。
週休2日もらっているが、自宅の治療院でも患者さんを診ながら、その合間に仕事や治療技術、武道に関してのアイデアをまとめたりしている。

やはり休みの時はゆっくりと考えを巡らせる事ができ、普段のアイデアをまとめる事ができる。

ナポレオンだったか誰が言ったか不確かだが、良い考えが浮かぶには、ある程度の「孤独な時間」が必要である、と言う様な事を言っていたと記憶している。

普段、仕事の合間に思うのは、週末の子供との計画である。
また、早く帰宅できる時には、「今日は子供と一緒に風呂に入れるだろうか。一緒に寝られるだろうか。」などと家族一番の考えである。

がしかし、午前の患者さんが帰り、昼食をとりながら頭の中で考えをまとめていたりすると、子供が話しかけてくるのが、正直うっとうしい気持ちにもなってしまう。
普段はあれほど子供との時間を楽しみにしていたのに。

とかく人間とはぜいたくと言うか、勝手なものであるなぁと思ってしまう。

ともかく休日はやりたい事が噴出する。
あれこれと考え、動き、人と会ったりする。
時間に余裕があるので、たくさんの事を一気にこなせる。

しかし、得てして思わぬ失敗やアクシデントに見舞われるのは、この様に「勢いに乗った時」である。
「ちょっと待てよ。」
と立ち止まると言うか、自然な感性に耳を傾ける余裕まで失ってしまう状態である。

宗家はこの事も「居着き」であると言う。
「目の居着き」、「心の居着き」、「体の居着き」
この三つが主な居着きである。
「居着き」、すなわち一つのものに執着して、視野が狭くなり全体を見る事ができず、思わぬ失敗を招く原因の事である。

「調子が良い」
と言う事はある意味、我を忘れて周りが見えなくなっている事である。
調子が良い時は誰も反省や注意などしない。

武道だけでなく、日常には注意しなければならない事が思いの他たくさんある。
ふと振り返ったら、子供が額から大流血していた、などと言う話しも聞いたりする。

注意も常にしなければならないと、それは無理な話であるが、居着きさえなくせば自然な感性が働き、五感もバランス良く機能して、なんとなく(第六感的に)危機を察知できるものである。

宗家が言われるには、「欲張らない事」で居着きを回避できるとの事。
確かに、あれもこれもとか、急いでいたり焦ったりしていると、周りが見えなくなる。

忙しい現代人にはなかなか難しい事ではあるが、大事な教えであると思う。

横移動とナイハンチ

宗家のイギリス武道空手セミナーの日程がせまってきた。

明日あたり、その第一陣が渡航するはずだ。

自分の担当は来週の金曜出国、土日の大規模なセミナーと、月・火で他の町道場をまわる予定。

土日は、1日120名以上の参加者が予定されている。
体調も整えておかなければならない。

稽古時間も思う様には取れない現状である。
家族一人が体調を崩すと、そのひずみが家族全体に関わってくる。
そうすると家でも雑事が増え、時間が取られる。
子供がもう少し大きくなれば、また変わってくるとも思うが。

仕事をしていると、患者さんたちから聞く話しで、普通に生活していくだけでも本当に大変なものだなぁと思う。

普通に家族を養い、普通に両親の世話をして、普通に1日を終えていく。
これだけでも空いた時間は限られてしまう。
人様の健康に携わる仕事をするからには、自分の体調を管理するのが勤め。

もともと疲れ易い自分は、その限られた時間と労力の中では、自ずと空手道の「形」(和道会では型ではなく形の字を使用している)なども、そんなに色々な形をやってはいられない状況である。

昔の組手名人の「本部朝基」が”ナイハンチ”の形しかやらなかったと言う様な話しが残っているが、宗家もナイハンチを重視しておられる。

数ある空手道の形の中でも、ナイハンチは横一直線上の移動しかない、珍しい形である。

人間の体は左右に平たい構造になっており、足も左右についている。
歩くと言う行為も、前後に足を運ぶのだが、左右の足の間での重心移動である。
もちろん、骨盤や腰椎のねじりにより、前後への運動も加わるのだが、左右の足で移動する事には間違いない。

レベルの低い歩行では、前後の移動の意識が強くなり、体が前傾してしまう。
体を前傾させる様々な武術流派もあるが、当流では前足に重心がかかってしまう事は、「居着き」のもとになり強く戒めるものである。

移動距離が伸びない、移動先の位置が限定され、途中での変化が利かなくなってしまう事がその理由である。

左右の足を両方同時に動かすと言う感覚を宗家は常に言われている。
今回のイギリスセミナーでも武道空手のフィーリングを伝えるのに、ナイハンチを採用されている。

自分の当流の三大原理である「正中線」、「浮身(居着かぬ足)」、「腰の切り戻し」の全てがナイハンチには、分かり易く入っている。

前の正中線だけでなく、横から見た正中線を、横移動しかないナイハンチで体得していく事が重要である。

相手の攻めははずす時、こちらが攻める時など、相手と正対している事より半身から半身への変化の連続であると思う。
剣術の流派などでも、真半身で攻防する型が多いと思う。

これは武器術を想定した場合に不可欠な身体操作であると思う。
特に太刀や長柄のもの、六尺棒や槍、長刀などで顕著である。

飛び道具や、片手で振り回せる短刀、ナイフなどでは少々変わってくる事もあるが、武器術の攻防の基本である。

ちなみに非力な者でも簡単に扱える短刀のたぐいは全ての人にとって脅威となる。
武術に長けた人でも、取り押さえるのは至難の技である。

現在、もっとも力を入れて研究したい課題でもある。
そのためにも、正中線の感覚をナイハンチで磨いていきたいと思う。

恒常性の維持(ホメオスタシス)

土曜に行ったブレイクダンスのバトルコンテストに出場していた若い子たちの顔が頭から離れない。
女の子も多かったが、みんな「いい面構え」だった。

それは前にも書いたとおり、大勢の群集の中で今の自己の表現力で勝負し、その優劣の判断を問う、と言う「現実」に身をさらす覚悟が見えるからだろうと思う。

ダンスバトルに群れる若い子たちを見ていると、まさに「戦国時代」みたいだなぁ、と思ってしまう。

ボクシングのメディカル・トレーナーをしている治療家仲間に誘われて、たまに後楽園の試合の控え室をのぞく事がある。
そこでも戦国時代の様な猛々しい、つわものどもの集まりを見るにつけ、自分の選手時代の事を思い出す。

何かに向かって一心不乱に突き進んでいく姿は、こちらも活力をもらう様である。
格闘技観戦に来る人たちも、こう言ったエネルギーをもらいに来ているのかもしれない。

前回の日記で、その場を「なんとかしようする」と言う失敗からのリカバリーの強さや、その場の音楽や雰囲気にも合わせていこうとするダンサーたちの調整力は、自分から見て生物が本来持った「生命力」そのものであると思った。

生理学で「恒常性の維持(ホメオスタシス)」と言うものがある。
これは生物の身体に備わる、身体が正常に活動できる状態を保つ、体液の組成分や体温などを維持しようとする体内の働きの事である。

これは誰にでも備わっているものだが、ダンスバトルに身をさらすダンサーたちの様な気持ちでいれば、「恒常性の維持」の機能もより活発になり、抵抗力や免疫力が向上し、体調不良からのリカバリーもきっといいはずだと思った。

「病は気から」とはまさにこの事で、逆にいつも何かにおびえ、不安でいる様では、もともとあるせっかくの「恒常性の維持」も機能が低下してしまうのではないか。

全てにおいて、「守り」ばかりになってはかえって弱くなるものと思う。
自分自身、「予防医学」を推進する者ではあるが、「予防」ばかり考えると、甘ったれて弱くなる。

ダンサーたちから自分が受け取ったメッセージは、「予防」より「回復力」であると言う事。

いくら予防を意識していても、常に時間は進み、状況は変化する中で、対応しきれるものではない。
ほんのわずかな心身の「ズレ」からたちどころに回復させる生命力の方が、予防的である。

伝統武道もある意味、予防的である。
万全を期し、やる事よりまず「やられない事」を考える。
ひとつしか無い生命を守るのであるためだ。
無謀な勢いだけの攻撃はいけないが、それも行き過ぎると弱体化するのであろう。

万全を期す「繊細さ」と「大胆さ」が不可欠である。

大切なのは、充分に回復できなくても、その時その時の状態で「なんとかしてしまおう」とする気持ちと行動である。
全ての不安を前もって受けない様にしようとする事は、弱体化の原因である。

武道をたしなむ者にとって一番の基本的な心構えであろうと思う。

何事にも前向きに、自分をさらす強さを持ち、失敗をも成功に導くきっかけとする様な回復力。

これらはきっと訓練されれば、誰でも増していくものと思う。
もともと身体にも、「恒常性の維持」と言う自然のたくましさが備わっているのだから。
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